LINE公式アカウントを開設して友だちは増えたものの、「実際の集客や売上につながらない」と悩んでいませんか?実は、LINE公式の「クーポン機能」を活用してユーザーにお得感を与えることで、店舗の集客や売上アップを実現できます。
ここでは、LINE公式アカウントのクーポン機能の概要や設定方法、効果的な活用法、さらに成功事例までを徹底解説します。この記事を読み終えていただければ、LINEクーポンを使った集客力が格段に向上し、効果的なプロモーションを展開できるようになるでしょう。
- LINE公式のクーポンの設定方法について知りたい
- クーポンの効果はどれくらいあるのか?
- 効果的なクーポンの配信方法は?
このよな方におすすめです!
LINE公式アカウントのクーポン機能とは?

LINE公式アカウントのクーポン機能は、アカウントを友だち登録してくれたユーザーに対して割引や特典をデジタルクーポンとして提供できる機能です。
紙のクーポンと同じように店舗での会計時に提示するだけで利用でき、管理が簡単で印刷コストもかかりません。
クーポンはユーザー全員に配布したり抽選で配布したりするなど、ニーズに合わせた配信ができ、来店促進やリピーターの獲得に大いに役立つでしょう。
さらに、LINEクーポンはユーザー間でシェアされやすい傾向もあります。クーポンの使用率や開封率の測定も可能で、マーケティング効果を迅速に把握できます。高い集客効果を見込めるクーポン機能をぜひ活用してみてください。
クーポン機能のメリット・デメリット

LINE公式アカウントのクーポンには多くのメリットがありますが、一部デメリットもあることを理解しておきましょう。
クーポン機能のメリット
LINEクーポンは、リアルタイムに配信できることと高い開封率を期待できます。
その特性から生じる主なメリットを3つ紹介します。
- ユーザー行動を促せる
- 新たな友だち追加を見込める
- データを分析し改善につなげられる
ユーザー行動を促せる
クーポンの配布はユーザーの来店や購買意欲を高める強力なツールです。クーポンは、ユーザーの「買い物をお得にしたい」という気持ちにダイレクトに応える機能だからです。
LINEによる調査では、多くのユーザーが「クーポン目当てでサービスや店舗を利用した」と回答しており、クーポンには集客効果があることが分かります。
引用:クーポンの活用方法|集客・販促に役立つ使い方|LINEヤフー for Business
例えば、商品に関心がありながらも購入を迷っているユーザーに対しては、クーポンを配布することで購買を促進できます。他にも、クーポンをきっかけに新商品や新サービスに気づいてもらい、購入・利用してもらうことで売上向上に結びつけられた例もあります。
新たな友だち追加を見込める
友だち追加をしてもらうことでお得なクーポンをプレゼントするなど、友だち追加によるユーザーへのメリットを提示できれば、友だち追加をしてもらいやすくなります。
ユーザーの購買意欲が高まっているタイミングにクーポンを提示でき、そのクーポンが友だち追加の直後に使えるものであれば友だち追加のハードルはより一層下がることでしょう。
さらに、クーポンをQRコードでシェアできる機能もあるため、既存のユーザーが新たな友だちを増やしてくれることも期待できます。
企業からのアプローチより、実際の友人知人からシェアされる方が心理的ハードルも下がるため、「シェアしたくなるクーポン」作りにも工夫しましょう。
データを分析し改善につなげられる
紙のクーポンと異なり、LINE公式アカウントのクーポンは管理画面から各種の統計データを確認できます。
主な情報は以下のとおりです。
- 開封者数
- 獲得ユーザー
- 獲得枚数
- 使用ユーザー
- 使用回数
統計データは取得した翌日に確認できます。クーポンを改善してさらなる効果を高めるために分析は欠かせません。
感覚ではなく実際のユーザー行動データを基に改善策を考えられることは、紙のクーポンにはない大きなメリットと言えます。
クーポン機能のデメリット
多くのメリットがある一方、デメリットもあることに注意しましょう。
例えば、「クーポンなしには購入されなくなってしまう」ことが考えられます。頻繁に割引クーポンを配布してしまうと標準価格で購入される割合が減り、利益率の悪化を招く可能性があります。
また、大幅な割引クーポンを発行した場合、その後に割引率が低いクーポンを発行しても購買に繋げられない可能性もあります。短期的な集客・売上だけでなく、中長期的な視点で検討しましょう。
クーポンの作成と配布手順

ここからはクーポンの作成と配布方法を紹介します。
基本的な手順は以下の2ステップです。
- 【ステップ1】クーポンを作る
- 【ステップ2】クーポンを効果的に配る
その他、不測の事態に備えてクーポンの停止方法も紹介します。
【ステップ1】クーポンを作る
1. LINE Official Account Manager の管理画面にログインします。
2. 画面左側の「ツール」>「クーポン」の順にクリックします。
3. 画面右側の「作成」をクリックします。
4. クーポンの獲得条件を選びます。獲得条件は後からでも変更できます。
獲得条件 | 説明 |
条件なし | 配布先のユーザー全員が獲得できるクーポンです。 |
抽選 | 抽選形式で当選したユーザーのみが獲得できるクーポンです。希少性やゲーム性を持たせてユーザーの興味関心を高める効果があります。一方、獲得者が絞られることから利用者数は限定的になります。 |
友だち紹介 | ユーザーがクーポンをほかのユーザーに紹介(シェア)して、紹介された人が友だち追加することで、「紹介した人」と「紹介された人」が獲得できるクーポンです。クーポン獲得のハードルは高くなりますが、現実の友人知人からの紹介はさらなる友だち増加を期待できます。 |
獲得条件によりクーポンの作成方法が異なるため、順番に紹介します。
「条件なし」クーポンの作成手順
1. 項目ごとに入力します。
項目 | 説明 |
---|---|
獲得条件 | 前の手順で選んだ獲得条件が設定されています。「変更」から変更もできます。 |
クーポン名 | トークルーム内のふきだし等に表示されるクーポン名を入力します。「○○円引きクーポン」など、ユーザーが見て分かりやすい名称にしましょう。 |
有効期限 | トークルーム内のふきだし等に表示される、クーポンの有効期限を設定します。 クーポン配布後にも随時変更できますが、突然の変更はユーザーの混乱を招きます。 |
写真 | 「画像をアップロード」をクリックし、クーポンの画像を選びます。画像なしも可能です。 なお、10MBまでの画像をアップロードできますが、サイズが大きいとユーザー側での表示負荷が高くなります。 |
利用ガイド | クーポンを使用する際の説明等を入力します。 |
LINEヤフーサービスへの掲載 | クーポンの公開範囲を選びます。 「掲載しない」にすると、クーポンを配信できるのは友だちのみです。クーポンはメッセージで送信します。デフォルトは「掲載しない」です。 「掲載する」にすると、「LINEクーポン」「プロフィール」などのLINEヤフーの関連サービスにも掲載され、すべてのユーザーが見られます。ここで、関連サービスにも掲載するには、認証済アカウントの申請を行い、承認されている必要があります。 |
使用可能回数 | 使用回数を選びます。高額品や希少性を持たせたい場合は「1回のみ」とし、頻繁な購入を促したい場合は「上限なし」とする使い方があります。 |
クーポンコード | 任意のクーポンコードやバーコードの表示/非表示を選びます。 バーコード設定では、クーポン画像とは別にバーコード画像やQRコード画像をアップロードできます。・ファイル形式 :JPG、JPEG、PNG・ファイルサイズ:3MB以下 |
クーポンタイプ | クーポンの種類を5種類の中から選びます。「割引」や「キャッシュバック」の場合は割引金額や割引率を指定できます。 |
利用条件 | 「○○円以上の購入で利用可能」といった利用条件を入力します。空欄のままでも可能です。 |
2. 一時保存したい場合は「下書き保存」を、クーポン作成を完了したい場合は「保存」をクリックします。
下書き保存されたクーポンは編集・削除できますが、保存したクーポンはできない点が注意です。
「抽選」クーポンの作成手順
1. 手順は前項「「条件なし」のクーポン作成手順」とほぼ同じですが、「抽選」項目を追加で設定します。
<引用:クーポン|LINEヤフー for Business>
項目 | 説明 |
当選確率 | 1~99%の中から選びます。 |
当選者数の上限 | 「上限なし」か1~999,999人から設定します。 |
なお、抽選クーポンでは「LINEヤフーサービスへの掲載」項目を「掲載する」にしてもLINEヤフー関連サービスには掲載されません。
「友だち紹介」クーポンの作成手順
1. 項目ごとに入力します。
項目 | 説明 |
---|---|
獲得条件 | 前の手順で選んだ獲得条件が設定されています。「変更」から変更もできます。 |
クーポン名 | トークルーム内のふきだし等に表示されるクーポン名を入力します。「○○円引きクーポン」など、ユーザーが見て分かりやすい名称にしましょう。 |
トップ画像 | 「画像をアップロード」をクリックし、紹介ページに表示する画像を選びます。 なお、10MBまでの画像をアップロードできますが、サイズが大きいとユーザー側での表示負荷が高くなります。 |
紹介期間 | 紹介期間を設定します。紹介期間を過ぎるとクーポンの紹介も獲得もできなくなります。ただし、獲得済のクーポンは「獲得日からの有効期間」が過ぎるまで使用できます。 |
注意事項 | 注意事項は初期文言が設定されています。必要に応じて変更します。 |
獲得日からの有効期間 | ユーザーがクーポンを使用できる有効期間を設定します。獲得日の翌日から最終日の23:59までが有効です。 |
写真 | 「画像をアップロード」をクリックし、クーポンの画像を選びます。画像なしも可能です。 なお、10MBまでの画像をアップロードできますが、サイズが大きいとユーザー側での表示負荷が高くなるため、大きくしすぎないことをおすすめします。 |
利用ガイド | クーポンを使用する際の説明等を入力します。 |
獲得可能枚数 | クーポンの獲得可能枚数を設定します。「上限あり」の場合、1〜30枚まで設定できます。 |
クーポンコード | 任意のクーポンコードやバーコードの表示/非表示を選べます。 バーコード設定では、クーポン画像とは別にバーコード画像やQRコード画像をアップロードできます。・ファイル形式 :JPG、JPEG、PNG・ファイルサイズ:3MB以下 |
クーポンタイプ | クーポンの種類を5種類の中から選びます。「割引」や「キャッシュバック」の場合は割引金額や割引率を指定できます。 |
利用条件 | 「○○円以上の購入で利用可能」といった利用条件を入力します。空欄のままでも可能です。 |
2. 一時保存したい場合は「下書き保存」を、クーポン作成を完了したい場合は「保存」をクリックします。
下書き保存されたクーポンは編集・削除できますが、保存したクーポンはできない点が注意です。保存されたクーポンはリストで表示され、コピーやシェアが可能です。
【ステップ2】クーポンを効果的に配る
作成したクーポンは以下のように複数の配信方法があります。それぞれの特徴を把握し、自社の目的に合うユーザー行動を促せるように配信方法を工夫しましょう。
配信方法 | 特徴 |
---|---|
メッセージ配信 | LINE公式アカウントの既存ユーザーに対して任意のタイミングでクーポンを配信する方法です。ユーザーにプッシュ通知されるため高い開封率を見込めます。 トーク画面にはクーポン名、設定した画像、有効期限が表示され、ユーザーは「今すぐ確認」をタップすることでクーポンを確認できます。 |
あいさつメッセージ | LINE公式アカウントに新規で友だち登録したユーザーに対して、最初に自動配信される「あいさつメッセージ」にクーポンを添付する方法です。 クーポン獲得の条件を友だち登録にする場合にはこの方法が適しています。 |
リッチメッセージ | テキストメッセージに画像も組み合わせることで、より視覚的にクーポンを訴求する方法です。 クーポン利用を促進する画像を入れたり、お得情報ページへのURLを設定したりするなど、さらに柔軟な使い方ができます。 |
リッチメニュー | トーク画面の下部に固定表示される「リッチメニュー」内にクーポンを配置する方法です。 通常のメッセージはやり取りとともに内容が流れてしまいますが、リッチメニューであれば常に表示されます。期間による出し分けもできるので、期間限定のイベントやキャンペーンと組み合わせる使い方もあります。 |
リサーチ | LINEを通じたアンケートに回答してくれたユーザーへのインセンティブとしてクーポンを配信する方法です。 アンケートの回答率を高めたい場合に効果的です。 |
次からはそれぞれの配信手順を紹介します。
メッセージ配信
1. 管理画面にログインします。
2. 画面左側の「メッセージ配信」> 画面右側の「作成」の順にクリックします。
3. 「配信先」「配信日時」を設定します。
4. 必要に応じて「高度な設定」を設定します。
5. 「クーポンアイコン」>「クーポンを選択」の順にクリックします。
6. 表示された作成済みクーポン一覧の中から配信したいものを選びます。
あいさつメッセージ
1. 管理画面にログインします。
2. 画面左側の「あいさつメッセージ」> 画面右側の「+追加」の順にクリックします。
3. 「クーポンアイコン」>「クーポンを選択」の順にクリックします。
4. 表示された作成済みクーポン一覧の中から配信したいものを選びます。
リッチメッセージ
1. 管理画面にログインします。
2. 画面左側の「リッチメッセージ」> 画面右側の「作成」の順にクリックします。
3. 「テンプレートを選択」をクリックし、9種類のテンプレートの中から1つを選びます。
4. 選んだテンプレート内で、クーポンを設置したいエリアを選び、
アクション欄の「タイプ」で「クーポン」を選びます。
5. 表示された作成済みクーポン一覧の中から配信したいものを選びます。
リッチメニュー
1. 管理画面にログインします。
2. 画面左側の「リッチメニュー」> 画面右側の「作成」の順にクリックします。
3. 「テンプレートを選択」をクリックし、12種類のテンプレートの中から1つを選びます。
4. 選んだテンプレート内で、クーポンを設置したいエリアを選び、
アクション欄内の「タイプ」で「クーポン」を選びます。
5. 表示された作成済みクーポン一覧の中から配信したいものを選びます。
リサーチ
1. 管理画面にログインします。
2. 画面左側の「リサーチ」> 画面右側の「作成」の順にクリックします。
3. サンクスページ設定欄の「回答者へのお礼」の右にある「クーポンを選択」をクリックします。
4. 表示された作成済みクーポン一覧の中から配信したいものを選びます。
クーポンを止める
クーポンは、設定した有効期限を過ぎると自動的に使用できなくなります。
しかし、配信したクーポンの設定が誤っていたり、予期せぬことが起きたりして急きょクーポンを停止したいこともあるかもしれません。
クーポンの停止方法は2つあります。
- クーポンを無効にする
- クーポンを獲得できないようにする
クーポンを無効にする
クーポン一覧画面の右側の「・・・」>「削除」の順にクリックすることでクーポンを無効にできます。
クーポンを獲得できないようにする
クーポンの配信を設定しているメッセージを削除することで、ユーザーは新規のクーポンを獲得できなくなります。
ただし、ユーザーがすでに獲得済みのクーポンは削除できません。
効果的なクーポン活用術

ここからは、クーポンの活用術を紹介します。
クーポン効果測定と改善
LINE公式アカウントの管理画面内の分析機能では、配布したクーポンの以下の統計データを確認できます。
- 経路
- 開封ユーザー数
- ページビュー数
- 獲得ユーザー数
- 使用ユーザー数
データを基に効果を測定することで、より効果の高いクーポンを見つけられるようになります。
確認手順は以下のとおりです。
1. 管理画面にログインします。
2. 画面上部の「分析」> 画面左側の「クーポン」の順にクリックします。
3. 分析したいクーポン名をクリックします。
4. 各種の統計データを確認します。
ここで、統計情報は上記の手順で確認できますが、結果の解釈や改善施策につなげるにはデジタルマーケティングのノウハウが必要です。
もし自社にノウハウが不足している場合には、新たに学習したり専門業者に協力してもらったりする必要が出てくるでしょう。
次からは、クーポンの分析結果を改善につなげた事例を2つ紹介します。
安定した集客を実現したクーポン設計
施策概要
魅力的なクーポンは高い集客効果があります。
日常的に大きな割引などを行ってしまうと割引が状態化してしまって利益率の低下を招く恐れがありますが、来客が少ない時間帯や状況を限定してクーポンを配信することで、安定した集客を期待できます。
活用事例1|一風堂の「雨の日クーポン」

ラーメンチェーンの「一風堂」の一部の店舗では、「雨の日は替玉1玉無料」となるLINE限定クーポン「雨玉」を配信しました。
すると、ある雨の日の来店客約700人のうち、実に約100人が「雨玉」クーポンをきっかけに来店しており、客数増加に大きな効果を得られました。
この施策の特徴は「通常は来店客が減る雨の日をチャンスにしている」点です。
利益率低下の状態化を避けつつ、雨の日の課題を解決するこの施策は多くの実店舗でも活用できるでしょう。
アンケートと組み合わせた効果的なクーポン選択
施策概要
クーポンは効果的に使うことで集客増加や売上向上を実現できます。しかし、実際にはユーザーが魅力的に感じるクーポンを作ることは簡単ではありません。
そこで、「魅力的なクーポンとは何か」をユーザー自身に聞いてしまう方法があります。これにより、自社の思い込みを防ぎ、効率的にクーポンを作れます。
活用事例2|カラオケの鉄人の「クーポンアンケート」

カラオケチェーンの「カラオケの鉄人」のとある店舗では、LINE公式アカウントのリサーチ機能を使って、「ほしい」と思うクーポンをユーザー自身に選んでもらうアンケートを行い、実際にその結果に沿ったクーポンを配信しました。
すると、従来のクーポンの開封率が約10%だったところ、アンケートで選ばれたクーポンの開封率は約30%あり、使用率も向上しました。
このように、LINE公式アカウントはクーポン以外にも多種多様な機能があるため、複数の機能を組み合わせる工夫をすることでさらなる成果に繋げられます。
実際にターゲットとするユーザーを巻き込むこの施策は、クーポンの可能性を広げてくれるよい事例と言えます。
まとめ|
最後にこの記事の内容をまとめます。
いかがでしたでしょうか?
この記事では、LINE公式アカウントのクーポン機能の概要や設定方法、効果的な活用法、さらに成功事例までを解説してきました。
LINEクーポンはユーザー間でシェアされやすい傾向もあり、クーポンの使用率や開封率の測定も可能で、マーケティング効果を迅速に把握できます。
この記事で解説したポイントを押さえることで、LINEクーポンを使った集客力が格段に向上し、効果的なプロモーションを展開できるようになるでしょう。LINE公式アカウントのクーポン機能を最大限に活用し、集客や売上の向上を目指しましょう。