「セールやキャンペーン情報がお客さんに届かない」
「お客さんにリピートしてもらえない」
「人手が足りず予約対応が大変」
LINE公式アカウントはこのような悩みの解決に最も効果的なツールです。
メッセージ配信でリアルタイムな情報発信をしたり、ユーザーと1対1でコミュニケーションができたりするなど、事業の規模や形態にあわせて運用を変えられます。個人事業の運営から大企業までSNSの集客施策として活用可能です。
この記事では、LINE公式アカウントでできることを実際の運用画面とあわせて詳しく解説します。
料金プランについても説明しているので運用を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
LINE公式アカウントとは

LINE公式アカウントは、企業や店舗がアカウントをつくり、友だち登録をしてくれた人へダイレクトに情報を届けることができるサービスです。
届けられる情報は文字メッセージや画像、動画だけでなく、店舗で使えるクーポンやチラシ、公式サイトのリンクなどさまざまです。
通常のLINEと異なる点
LINE公式アカウントが通常のLINE(個人アカウント)と異なる点はメッセージ配信の性質と利用できる機能にあります。
LINE公式アカウントの主な特徴は以下の通り
- ターゲットを絞ったメッセージ配信が可能
- 画像や動画にリンクを埋め込み、Webサイトへ遷移させることができる
- 配信したメッセージのクリック率や開封率がわかる
個人アカウントでは個人またはグループLINEのみのコミュニケーションとして活用します。一方で公式アカウントでは、年齢や性別など、ターゲットを絞ったメッセージ配信が可能です。
画像や動画にはウェブサイトへ遷移するリンクを貼り付けられるため、視覚的なサービス訴求力が高い点が魅力です。
また、通常のLINEアカウントとは異なり、メッセージ配信を指定の時刻で予約するなど、便利な機能が用意されています。
LINE公式アカウントの運用メリット4選

LINE公式アカウントを運用することで得られる企業・店舗側のメリットは次の通りです。
- 情報発信がリアルタイムでできる
- ユーザーと1対1でコミュニケーションが取れる
- 集客や購入促進に使える充実した機能が利用できる
- メッセージの開封率やリンクの遷移数などを集計できる
それぞれどのようなメリットがあるのかを詳しく説明します。
情報発信がリアルタイムでできる
LINE公式アカウントのメリットはユーザーに伝えたい情報をリアルタイムで発信できることです。商品やサービスの発売日や公開日に合わせて発信することができるので、アカウントからの発信を受け取るユーザーは常に最新の情報を手に入れることができます。
新商品の画像を、購入ページのリンクを埋め込んで発信すれば、ユーザーは視覚的に最新の情報を受け取ることができる上に、手間なく購入ページに辿り着くことができます。さらに、性別や年齢、エリア、友達期間を絞り込むことで、ターゲットに合わせた効果的な発信も期待できます。
ユーザーと1対1でコミュニケーションが取れる
LINE公式アカウントではユーザーと1対1でコミュニケーションが取れるメリットがあります。トーク画面で友だち登録をしてくれたユーザーと1対1でチャットをすることができるため、企業や店舗をより身近に感じてもらえます。
チャットへの返信は自動応答に切り替えることもできるため、対応が難しい場合や営業時間外はあらかじめ用意した定型文を送ることで運用の負担を軽減することもできます。
集客や購入促進に使える充実した機能が利用できる
集客したいタイミングに合わせてクーポンを送ったり、来店時のポイントカードとして利用ができるショップカードはユーザーのサービス利用や来店促進に効果的です。
スマートフォンの中にデジタルカードとして発行ができるため、現物のクーポンやポイントカードに比べて紛失や忘れる可能性が低く、利用率の向上も期待できます。
また、利用されたクーポンの数やポイントの累計などが管理画面から確認できるため、利用傾向の分析にも役立ちます。
メッセージの開封率やリンクの遷移数などを集計できる
クラウドサービスであるLINEを使った集客・情報発信の大きなメリットは、ユーザーの行動をデータとして追うことができる点にあります。
紙クーポンや現物のチラシと異なり、発信したメッセージの開封率やクーポンの利用率など、アカウント上でのユーザーの行動を追跡できるため、発信の効果測定が可能です。データを元に発信内容や運用を改善することで、より効果的な運用も期待できます。
LINE公式アカウントの主な機能と活用事例

LINE公式アカウントの主な機能とできること、活用事例は以下の通りです。
項目 | 機能 | できること | 活用例 |
---|---|---|---|
メッセージ配信 | 友だち追加したユーザーに直接情報を届けることができる機能 | テキスト・スタンプ・画像・動画・アンケートの発信 | ・商品・サービスの告知・営業時間やイベントの告知・会員登録ページや予約ページの案内 |
ステップ配信 | 設定した条件と合致する友だちに対し、LINE公式アカウントから複数のメッセージを自動で配信できる機能 | 友だち追加後一定期間が経過したユーザーにクーポンを配信する、といった設定が可能 | ・友達登録の30日後にクーポンを発信・男性と女性に分けて異なる情報を発信・アンケートの回答内容に応じて異なるメッセージを発信 |
カードタイプメッセージ | カルーセル形式で複数のコンテンツをまとめて送信できるメッセージ機能 カルーセルとは、画像などの複数の項目をスライドさせることで、メインで表示する項目を切り替えることができる仕組みのこと | ウェブサイトや位置情報とリンクした画像を複数横並びで表示することで、外部サイトへの誘導ができる | ・飲食店の人気メニューを画像付きで発信・不動産物件を画像と位置情報リンクをつけて発信・美容院のスタイリスト写真に指名予約リンクを付けて発信 |
クーポン | 来店時に利用できるデジタルクーポンを友だち追加してくれたユーザーに対して配信できる機能 | 割引やプレゼントなど、ユーザーにとってメリットのある特典を設定することで、来店・購入を促進できる クーポン開封率や使用者数の閲覧が可能 | ・ランチタイム限定で利用できるクーポンの発信・来店特典の引換券の発・ECショップの送料無料クーポンの発信 |
ショップカード | 来店や商品購入の特典を付与できる無料のポイントカードが使用できる機能 | ポイントの付与条件や特典内容は自由に設定可能 発行枚数の累計や付与ポイントの総計が確認可能 | ・ラーメン10杯で1杯無料のスタンプカードを設定・ランチ5回の利用でデザートサービスを設定・3万円のお買い上げでポイント付与率2倍の設定 |
あいさつメッセージ | 友だち追加時にユーザーに自動で送ることができるメッセージ機能 | ユーザーが友達追加をした際に送られるテンプレートのメッセージ作成 ユーザーの友達表示名やLINE公式アカウントの名前、絵文字を任意で追加可能 | ・登録してくれたユーザーへのお礼メッセージ発信・アカウント概要の説明メッセージを発信・商品ページのリンク案内を発信 |
リッチメニュー | トーク画面の下部に固定で表示することのできるタイル状のメニュー機能 | クーポン・ショップカード・ECサイトや予約サイトの画像リンクなどの常表示が可能 | ・来店予約リンクの設置・商品メニューページのリンクの設置・アクセス方法のマップリンク設置 |
友達を増やす | ユーザーに夜も立ち登録をしてもらうためのWebサイトリンクやQRコード、ポスターなどの作成ページ | SNSやメールなどでシェアする友だち追加用のリンク作成や登録用のQRコードつきポスターの作成 管理画面では友達追加の経路をたどることも可能 | ・ウェブサイトに貼り付けるリンクボタンの作成・店舗に掲示するポスターの作成・レジ横に案内用ノベルティを設置して会計時に登録を促す |
応答メッセージ | ユーザーから受信したチャットメッセージに自動返信する機能 | 過去の問い合わせ事例や一律の案内メッセージを設定することで、応対にかかる負担を軽減できる | ・商品名と入力すると商品の購入ページを返信・営業時間と入力すると店舗の営業時間を返信・全てのチャット受信に対して、公式アカウントURLを案内 |
リッチメッセージ | 画像やテキストをまとめて配信し、視覚的に訴求できるメッセージ機能 | リンク先を自由に設定できるため、伝えたい情報を視覚的に発信できる | ・コースメニューの写真から予約ページへ遷移・クーポン画像を押すと周辺店舗の地図ページへ遷移・ブログや公式サイトを画像で視覚的に案内 |
リッチビデオメッセージ | チャット上で自動再生される動画メッセージ機能 | トーク画面を開くと自動再生されるため、高い訴求力と誘導効果が期待できる 画面サイズの指定がなく、画面全体を利用した動画再生も可能 | ・イベントのプロモーション動画を発信・他社商品との比較動画を発信・テレビCMを掲載 |
リサーチ | 投票形式やアンケート形式でユーザーの意見を集めることができる機能 | ユーザーの興味関心を把握し、ニーズに合った情報を届けたり、マーケティングに役立つデータを集めることができる | ・新メニューに関するアンケートを発信・サービス利用状況に関するアンケートを発信・製品に興味があると回答したユーザーへメッセージを送信 |
オーディエンス | メッセージ配信の対象を詳細に指定できる機能 | メッセージをクリックした人や、リッチメニューをクリックした人など、ユーザーの行動に基づいた配信グループの作成が可能 | ・メッセージをクリックしたユーザーのグループを作成・◯◯店のQRコード経由で友だち登録したユーザーグループの作成 |
トラッキング(LINE Tag) | ユーザーのWebサイト上での行動を計測するためのユーザーの行動を分析する機能 | 配信効果の計測や、計測したデータの活用が可能 | ・商品の購入数の確認・公式サイトへの流入数の分析・購入ページで購入に至らなかったユーザーへのセール案内 |
チャット | ユーザー一人ひとりとコミュニケーションが取れる機能 | ユーザーがチャットで問い合わせできることを周知し、ユーザー情報を分かりやすく管理することができる | ・利用希望のサービスについて詳細をヒアリング・チャット上で来店予約を受ける・問い合わせに対してチャットで返信 |
キャンペーン | 複数のメッセージ配信をまとめて分析・集計できる機能 | キャンペーン期間中の配信に対して、配信ごとに開封数やクリック率を分析できる キャンペーン期間全体の集計も可能 | ・友達追加でクーポンを付与するキャンペーンを実施・友達登録と応募完了で抽選に参加できるキャンペーンを実施・友達登録で参加できる人気投票やコンテストを実施 |
メンバーシップ | サブスクリプションサービスを作成し、メンバー限定の特典やサービスを提供できる機能 | 月額料金を設定し、継続的な収益を得ることができる | ・会員限定メッセージの発信・会員限定特典の発信 |
一見すると機能が多数あるので難しく思われるかもしれませんが、発信したい情報に合わせて使う機能を選ぶだけで効果的な情報の発信が可能です。
LINE公式アカウントの使い方

登録方法
登録方法はたったの3ステップです。
- ステップ1:LINEビジネスIDの登録
- ステップ2:必要事項の登録
- ステップ3:アカウント作成完了
作りたいアカウントの名前や住所などの情報を登録することで、登録後からすぐにLINE公式アカウントとして運用が可能です。
ログイン方法と管理画面の見方
管理画面はPC版とスマホアプリ版でUIが異なりますが、使える機能は同じです。
【PC版】LINE公式アカウントログイン後の管理画面
PC画面では左側に機能一覧があり、右側に機能ごとの詳細な設定画面が表示されます。

【スマホアプリ版】LINE公式アカウントログイン後の管理画面
スマホ画面の場合、機能一覧が表示され、各機能メニューから詳細設定画面へ遷移します。

友達追加後のトーク画面
登録時に表示されるアカウントのQRコード、または管理画面の「お友達を増やす」の「友達追加ガイド」から登録用のリンクやQRコードが作成できます。

作成したリンクやQRコードをLINEで読み取ることで、ユーザーは公式アカウントへ友だち登録ができます。
1to1のメッセージのやり取り、または実際の配信例
ユーザーと1対1のチャットを行いたい場合は管理画面の「チャット」から「応答機能」の「チャット」ボタンをオンにすることでチャット機能が活性化します。

こちらは登録初期の段階ではオフになっていますので、利用したい場合のみオンにすることができます。
友だち登録をユーザー側が行うと、まずは自動の挨拶メッセージが発信されます。

ユーザーごとの登録名を表示させることもできるため、公式アカウントを身近なものに感じてもらうことができます。
LINE公式アカウントの料金プラン

LINE公式アカウントの料金プランは下記表の3つの種類があります。
プラン名 | コミュニケーションプラン | ライトプラン | スタンダードプラン |
---|---|---|---|
月額固定費 | 0円 | 5,000円 | 15,000円 |
無料メッセージ通数 | 200通/月 | 5,000通/月 | 30,000通/月 |
追加メッセージ料金 | 不可 | 不可 | 〜3円/通 |
金額に比例して送信可能なメッセージが増えていくシンプルな料金体系です。
初期費用は0円で運用可能
LINE公式アカウントのコミュニケーションプランなら、初期費用0円で、情報を届けたいユーザーへ効果的にメッセージ配信ができます。コミュニケーションプランは、100人のユーザーを持つアカウントの場合は、月2回の一斉配信までは追加メッセージ料金なしで発信ができます。さらにメッセージの配信先はユーザー属性で絞り込めるため、ユーザーの中から「30代」「女性」に限定するメッセージ配信も可能です。
また、料金プランはアカウント作成後にアップグレード、ダウングレードが可能です。運用の初めは月額固定費のかからないコミュニケーションプランからスタートし、友達の登録者数が無料メッセージ通数を超えた時点でライトプランへ移行するといった、段階的なプラン選択をすることもできます。
お店やビジネスの売上にはライトプラン以上がおすすめ
お店やビジネスの最新情報をユーザーに常に届けるためにも、料金プランはライトプラン以上がおすすめです。個人経営のお店であってもお友達登録が100人を超えてくると、コミュニケーションプランでは月1〜2通程度の情報しか送ることができないため、問い合わせや予約に関するチャットへの配信が限られます。
クーポンの利用率やメッセージの開封率を元に、集客効果が月額固定費を上回ればLINE公式アカウントを利用する価値は十分あるといえるでしょう。
まとめ

LINE公式アカウントは、企業や店舗がアカウントをつくり、友だち登録をしてくれた人へダイレクトに情報を届けることができるサービスです。
通常のLINEアカウントが「人」と「人」をつなぐコミュニケーションサービスであるのに対し、LINE公式アカウントは「店舗」と「人」、「企業」と「人」をつなぐサービスです。
LINE公式アカウントを運用することで得られる企業・店舗側のメリットは次の通りです。
- 情報発信がリアルタイムでできる
- ユーザーと1対1でコミュニケーションが取れる
- 集客や購入促進に使える充実した機能が利用できる
- メッセージの開封率やリンクの遷移数などを集計できる
クラウドサービスであるLINE公式アカウントでは、アカウント上でのユーザーの行動を集計・分析することができます。
通常のメッセージ配信に加えて、画像や動画を送付できるリッチメッセージ、クーポンの送付など、様々な機能からアカウントの形態に沿った運用をすることで、高い運用効果が得られます。